ジャガーXFにて、GOODYEAR EAGLE LS EXEからDAVANTIのDX640に履き替えて約2年が経過しましたので、そのレビューをしました。
DAVANTIのタイヤが気になっている方の参考になると嬉しいです。
DAVANTIはどこのメーカー?製造国は?
DAVANTI(ダバンティ)は2015年に英国のタイヤ卸売のOak Tyresによって設立されたタイヤブランドです。Oak Tyresは英国リバプールにて1980年に創業。
ホームページを見てみるとOak Tyresの英国でのシェアは、2パーセント程とのことです。
因みにダバンティは、英国プレミアリーグのエヴァートンFCのスポンサーらしいです(マージーサイドだ!)。
日本ではオートウェイ が輸入しており、ホームページから購入出来るようになっています。因みに、英国ブランドではありますが、製造国は中国です。
イギリスのタイヤメーカーってなかなか珍しいですよね。発見して思わず「これは試してみたい!」と思い、買って装着してみました。
「タイヤ」のスペリングは、イギリス英語だと”Tyre”、アメリカ英語だと”Tire”
DAVANTIの製品ラインナップは?価格は?
2023年3月時点の製品ラインナップは、サマータイヤが7種類、スタッドレスが2種類、オールシーズンタイヤが2種類となっています。
私が買った時は、サマータイヤは4種類くらいしか無かった記憶なのですが、いつの間にかラインナップが拡充されていました。
小型自動車用のタイヤからスポーツタイヤ、オフロードタイヤまで幅広く製品が揃っていますが、その中でも今回私がレビューするのはサマータイヤのDX640というタイヤです。
因みに、私のジャガーXFの18インチのホイール”Lyra”のサイズは、245/45/18ですが、2023年3月時点の価格は1本10,050円2024年10月時点の価格は1本11,290円でした。
私が購入した時はもう少し安かった気がしますが、近年材料費の高騰でタイヤの価格が総じて上昇しているそう。
ただし、このサイズの場合、国産タイヤや欧州主要メーカーのタイヤだと1本あたり20,000〜35,000円程度しているので、比較的お得なタイヤと言えるでしょう。
DAVANTI DX640の特徴とサイズは?
公式動画でも紹介されていますが、DX640の特徴を簡単に紹介します。
サイズ
タイヤのサイズは16〜22インチまでをカバーしています。特に17〜20インチのサイズラインナップ が豊富です。
ダバンティDX640の特徴
以下は、ダバンティのホームページのDX640の紹介ページから引用。
雨の日でも安心して乗れて、長く使えるようにすることを念頭に置いて作っているんだね。
新素材シリカコンパウンド
パターンは、4本の溝が入っており、排水性を高める仕様になっています。素材には新シリカコンパウンドを採用しているとのこと。
以下、日経ビジネスの記事ですが、純粋にゴム剤だけでは簡単に摩耗してしまうため、合成剤を配合しているそう。
これまではカーボンブラックという合成剤が主流だったそうですが、最近は転がり抵抗値が下げられ尚且つウェット性能も向上させられるシリカを配合したタイヤが出てきているとのことです。
DAVANTIもその新素材であるシリカコンパウンドを採用したタイヤです。
気になるDX640をレビュー!
タイヤの性能を評価するための評価軸ですが、①静粛性能、②ドライグリップ性能、③ウェットグリップ性能、④燃費性能、⑤耐摩耗性能の5軸で評価したいと思います。宜しければ参考にしてください。
①静粛性能
評価:★★★★★
以前ブリヂストンのREGNOをX-typeで履かせていたのですが、REGNOと同等レベルの静粛性と感じました。柔らかさもあり、乗り心地も快適です。
②ドライグリップ性能
評価:★★★★☆
信号で停止してからの走り出しも、コーナーも通常走行には申し分ないです。スピードに乗った状態でカーブに入っても変な挙動が発生したり、ヨレることもなく、安定しています。ただし、レースで使用することまでは想定されていないと思われます。
③ウェットグリップ性能 評価:★★★★☆ 雨の時もドライ時と変わらず、高いグリップです。
④燃費性能 評価:★★★★☆ 燃費も良いです。 特徴の紹介でも書きましたが、シリカを配合していることにより転がり抵抗値を低く抑えることが出来ていることが要因と言えるでしょう。
⑤耐摩耗性能 評価:★★★☆☆ 摩耗は他のタイヤと変わらず、といった感じです。 特別耐摩耗性があるタイヤとは感じませんでした。青空駐車で2年ほど経過していますが、ひび割れなどは発生していません。
総合評価 評価:★★★★★ 性能・価格からしても十分なパフォーマンスをしてくれるタイヤです。英国メーカーのタイヤという希少性も相まって、お気に入りのタイヤです。強いて悪い点を挙げるとしたら、ちょっとバランスウェイトが多めに付いてしまったことくらいです。これも別に見栄えに影響するわけではないですし、重箱の隅をつつくようにして見ないと気づかないレベルのことですから、全く気にする必要は無いでしょう。 その他のユーザのレビューはこちら
外観(ツラ)はこんな感じです。ホイールが汚いですね…
個人的には、デザインは悪くないと思います。チェッカーフラッグの模様が入っているのがお気に入りポイントです。
英国らしさはあるのか?
〇〇らしさってなんだろう?
モノづくりはお国柄が色濃く反映されるもの。
ここで云う「お国柄」というのは、『日本人は勤勉だ』とか『アメリカ人はフレンドリーだ』とかそのような精神的又はステレオタイプ的なことではなく、その国の環境がどのようにモノを育んでいるかです。
スーツで例えると、伝統的な英国スーツにはサイドベントが入っているものが主流ですが、あれは昔剣を腰に挿した状態で乗馬しても邪魔にならないようにしていた工夫、生地は英国の雨の多い日でもヨレ無いように頑丈で目が詰まった生地を使用していますよね。
一方、温暖で天気も良いイタリアのスーツは、柔らかな生地を使って身体によりフィットするものが多かったり。
住宅の造りも夏は高温多湿の気候に対応するため、日本では通気性を重視した木造の住宅が多く、地震災害もあるためビルド&スクラップが当たり前。
一方、寒暖差も少なく、乾燥している欧州では、レンガ造りの住宅が何百年と改装を何度も繰り返して今日まで残っています。
ちゃんとイギリスらしさがあった
このように違いが生まれるのは、各国でモノが正常な進化を遂げている証でもあります。
だから地域毎に違いが生まれる。旅行はその違いを楽しむ手段の一つでしょう。それを製品においてでも感じられるかがこの問いであります。
DAVANTIのタイヤもグリップと乗り心地を重視している点である意味イギリスらしさがあるかも知れません。
イギリスに居た時に感じたことですが、意外に綺麗に舗装された道が少なく、結構凸凹な道が多い印象を受けました。
これを上手いこと去なす必要があるという潜在的な問題意識があると言えるでしょう。グリップについては、イギリスは雨の日が多い国ですから、ウェット性能も無視出来ませんよね。
こちらの動画は「適切な空気圧を入れましょう」というDAVANTI制作の啓蒙動画ですが、冒頭でプレゼンターの方も「英国で開発していること」「英国の路面は滑りやすいこと」について触れています。
これで全てが判断できるわけではありませんが、少なからず英国発の冠を付けた単なる輸出向けのタイヤではなく、英国の道路事情を考慮して開発をしているのでは無いでしょうか。
DAVANTI DX640はどんな人におすすめ?
乗り心地の良いタイヤを求めている方及び英国の品(厳密には中国製ですが)を求めている方におすすめしたいです。
ただし、DAVANTIはスポーツタイヤと謳っていますが、多くの人が想像するスポーツタイヤでは無い気がします。レースでの使用を考えている方やとことん走りを追求したい方には、あまり向かないかも知れません。
因みに、スポーツ向きのタイヤは、DAVANTI PROTOURA SPORTという製品があります。機会があれば是非試してみたいものです。
まだまだ次のタイヤを買い替えるタイミングではありませんが、次は何にしようかわくわくです。ピレリとコンチネンタルも興味あるんだよなぁ…
おすすめのタイヤがありましたら、コメント欄で教えてください!皆さんが現在使用しているタイヤも是非教えて頂きたいです。
コメント
DAVANTIをこちらのサイトで知り、DAVANTI PROTOURA SPORT購入し装着しました。
乗り心地、軽いワインディングなど不満なく走行できています。
購入時はお得期間だったのか、一本10880円で購入できました。
前はピレリP-ゼロ(だったかな?)を履いていましたが、コスパを考えるとこちらで大満足です。
非常に役の立つ情報をありがとうございます。!
購入のご報告ありがとうございます。
PROTOURA SPORTを購入されたんですね!
お役に立てて嬉しい限りです。
是非”All British”な愛車を楽しんでください^o^